シエラレオネ事業:一人一本、マイモリンガ!

シエラレオネは、10月頃から翌年4月頃まで乾季で、この6か月間はほとんど雨が降りません。ですので、乾季のモリンガ・スクールガーデンのモリンガも水不足で、葉がほとんど取れない状況でした。そこで、地元関係者と話し合った結果、2023年4月から新たに、水遣りが簡単になる児童が各自宅で1本のマイ・モリンガを育てる活動に取り組み始めました。

全児童に苗木を手渡して2か月後に現地を訪れると、各児童がそれぞれ工夫して、家畜からモリンガを守るためのフェンスを作ったりしていましたが、特に水遣りを工夫している一人の児童に出会いました。フェンスの木の間にロープをはり、底にいくつかの穴を開けたペットボトルが吊るされていました。感動して話を聞くと、
「学校に行く前と帰ったら、こうやってペットボトルにいっぱい水を入れるの。こうすると、長い時間少しずつモリンガに水をあげられるから!」
「すごいね!あなたが一人で考えたの?」
「お母さんと一緒に考えたの!」
と、うれしそうに話してくれました。

こうやって、児童が一人一人工夫して育てたモリンガは、1年後、約85%の家庭で2~3メートルに育っていました。そして、自宅でマイ・モリンガの葉を使ってモリンガ料理を食べている家庭も増えていました。きっと、苗木からモリンガを育てることで、モリンガへの愛着も育まれたのかなとうれしく思っています。