フィリピン(~2016年まで)

ハイリスク出産から母子の命を守る。
保健医療施設での緊急産科・新生児ケアの質向上をめざしました。


フィリピンは多産や妊娠期間が短いなどのリスクがある出産が多く、特に分娩時のケアの質向上に焦点を当てて、母子保健政策を優先しています。中でも、東ビサヤ地域は妊産婦死亡率や新生児死亡率が全国平均を上回っていることから、各保健医療施設において、安全な分娩の推進と、妊産婦と新生児に対する産前産後の適切なケアの実施が求められています。 ※2014年1月台風ヨランダによって被災し、活動は一時中断されましたが、同年夏より再開しました。

本プロジェクトは国際協力機構(JICA)技術協力プロジェクトです。アイ・シー・ネット株式会社と共同で受託しました。

おもな活動

施設の機材を整備する

町保健所/地区保健所ならびに公立病院にて、基礎的な緊急産科ケアサービスをおこなうための必要機材を提供し、機材を維持管理するためのシステムの確立を支援しました。

緊急産科ケアの研修を実施

公共の施設で働く保健医療従事者に、緊急産科ケアサービスを提供するための専門技術の向上をめざし研修をおこないます。また、すべての町保健所/地区保健所の保健医療従事者には、妊産婦・新生児ケアの研修を実施し、助産師には助産師向け緊急産科ケアの研修を実施するなど、母子に接する医療者の技能の質を高めました。

プロジェクト基本情報

プロジェクト名 JICA技術協力プロジェクト「東ビサヤ地域母子保健サービス強化プロジェクト」
▶JICA公式ホームページ プロジェクト情報
活動期間 2010年7月~2014年7月(2016年7月まで延長)
活動地 フィリピン 東ビサヤ地域レイテ州とオルモック独立市(タクロバン独立市をのぞく)
活動の対象(受益者) 町保健所/地区保健所ならびに公立病院の保健医療従事者
最終的なひ益者 フィリピン国東ビサヤ地域の周産期の女性と新生児
スタッフ数 現地派遣専門家 1名 ※株式会社アイ・シー・ネットと共同実施

国情報

国面積 約299,404㎢ 日本の約8割。7000以上の島々がある
国人口 9,234万人(2010年フィリピン国勢調査)
言語(公用語) 国語はフィリピノ語、公用語はフィリピノ語及び英語
ローカル語は80前後。
宗教 カトリック(83%)、その他のキリスト教(10%)、イスラム教(5%)
主な産業 農林水産業(全就業人口の約31%が従事)、サービス(全就業人口の約53%が従事)