JICAインドネシアカウンターパート研修−母子健康手帳の活用〜地域における活用−
2007年9月(JICA)

背景

 国際協力機構(以下、JICA)が実施している「母子健康手帳プロジェクト」の第2フェーズという位置付けのもと、2006年10月より「母子手帳による母子保健サービス向上プロジェクト」が開始されています。2006年度はプロジェクト開始1年目であり、病院とプライベートセクターでの母子健康手帳利用の量と質の向上を重点課題としていました。

 2007年度後半からは、殊に地域レベルでの母子健康手帳活用の質と量の向上を、重点課題として位置づけています。行政の第一線で活躍するカウンターパート達が、日本での研修を受けることの意義は大きいものがあります。研修を受けたプロジェクト関係者が、地域において母子健康手帳を活用してインドネシアの母子保健の向上にどのように貢献するのか、という明確かつ具体的な活動計画を立案することが望まれます。また、様々なバックグランドを持つ行政官が日本での研修に参加することにより、帰国後には職種や機関を越えたネットワークの構築に貢献することが期待されます。

  本研修の特徴

 2007年度インドネシアカウンターパート研修「母子健康手帳の活用−地域における活用」は、2007年9月3日から11日にかけて、JICA大阪国際センターを中心に実施されました。研修員は初日に、日本の母子保健活動における母子健康手帳の役割と政策の変遷および現状に関する講義を受けた後、兵庫県の母子保健担当課(兵庫県健康増進課)、神戸市内の医療機関(兵庫県立こども病院、パルモア病院)、三木市総合保健福祉センター、兵庫県内の診療所(エバラこどもクリニック)を視察しました。研修員は、それらの講義・視察を通じて、母子保健手帳の配付・普及に関する戦略を理解するとともに、母子保健サービスの中心となっている市町村における様々なサービスの現状や地域における取り組みを把握し、母子健康手帳プログラムおよび各活動の連携の重要性を認識しました。

 また、研修期間中、研修員は地域別のグループに分かれて、帰国後に実施可能な母子健康手帳に関するアクションプランの作成に取り組みました。それにより、今後それぞれの研修員がインドネシアにおいて実践する活動内容やそのスケジュール、母子健康手帳の効果的な普及に当たっての戦略や取り組むべき課題などが明確になりました。

  研修の成果

 本研修においては、次の4つの目的が設定されていました:1)日本の母子保健活動における母子健康手帳の役割と係る政策の変遷および現状を理解する、2)母子保健サービスの中心となっている、地域住民と身近な市町村における様々なサービスの現状や専門職団体の取り組みを把握し、母子健康手帳プログラムを理解すると共に各活動の連携の重要性を認識する、3)日本や経験に学び、さらに方法論に関する実践的講義を通じて、母子健康手帳の配布、普及に関する戦略を理解する、4)帰国後に実施可能な母子健康手帳に関する実践的アクションプラン(第1ドラフト)を作成する。最終日に集計したアンケート結果から、講義や講義を通じてそれらの目標を十分達成できたことが分かります。

 研修員たちは6日間の研修を終えて、多くの知識と経験を吸収し帰国していきました。帰国後、研修員たちは元の所属に戻り、母子健康手帳を活用して母子保健の向上に邁進していると聞いています。この研修が「母子手帳による母子保健サービス向上プロジェクト」に貢献すると共に、インドネシアの母子保健の向上に役立つことを願って止みません。また、HANDSとしても、これまでの研修受け入れの経験から学び、今後も引き続きよい研修を実施していけるよう努力していきます。



<研修の様子>

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