<2007年2月〜2010年12月>
アマパ州で苗づくりを指導しているJICA専門家
定森プロジェクト・マネージャーが、JICAがアマゾン東部のアマパ州で実施していた氾濫原持続開発プロジェクトを視察。プロジェクトで実施していたアグロフォレストリー導入方法について学んできました。
マニコレ農村部では、先住民からの伝統で家の周りにさまざまな有用植物(果樹や薬用樹など)を植えて無意識に「アグロフォレストリー」をしている農民が多かったのですが、「農地」のこととなると「農業というのはキャッサバ芋ならキャッサバ芋、バナナならバナナだけを植えること」と思いこんでいました。
「百聞は一見に如かず」はブラジルの農村でも同じです。このプロジェクトでは実際に農民にアグロフォレストリーができている「現場」を見せることで、農民が「ああこれなら自分たちでもできる」と思えることを重要と考えています。そのためアグロフォレストリー先進地であるアマゾン東部のトメアスー市や州都マナウスのCEPLAC(連邦政府農業省傘下カカオ院)試験農場などへ農民を派遣し実地研修をおこなってきました。また、トメアスーの実践農家の方や、研修にいって実践を始めた農民によるセミナーも開催しています。同じブラジル人、間にこれ住民の体験談は、参加者の関心をより高めます。
市街地での農民向けセミナー 農村部の各村での農民向けセミナー 剪定などに技術を指導する小長野氏と熱心に見入る農民
トメアスー市の先進的日系農家である小長野氏にいらして頂き、農村部の多くの村々と市街地でセミナーを開催し、農民にアグロフォレストリー実践について語って頂きました。実践者としての説得力があり、多くの農民がアグロフォレストリーに対して深く興味を持ちました。
農民1名、HANDS現地スタッフ1名、日本人プロジェクトマネージャー1名の計3名で試験的にトメアスーでの約2週間の研修をおこないました。 研修では
第2回は現地で協力関係にあるNGO、マニコレ市の農協、連邦政府機関の協力も得て、マニコレ市と近隣のノボアリプアナン市農民、NGOの農業技術者、農協幹部など計12名を派遣しました。
このセミナーでは、これまでの派遣研修に参加した農民たちが、それぞれのアグロフォレストリー導入実践について語り、それを他の農民や行政機関関係者に伝え、さらに活動を活発化することが目的でした。他市の農民、NGO、連邦/州/市の行政機関関係者も多く参加し、アグロフォレストリー導入が地域で確たるものとなってきているのが感じられるイベントとなりました。
このプロジェクトでの当面の目標は「モデル農場の設置」です。 実際にアグロフォレストリーをおこなっている農地を農民に見せるため派遣研修をするのは大変効果的なのですが、プロジェクトにとってのコストは高く、自分の農地の世話や家族の食料のための漁をしないといけない農民にとって1週間から2週間という時間をとるのは容易ではありません。
カカオ剪定の実地指導 訪問指導をすると村人が魚を焼いてもてなしてくれる きちんと距離を測ってさまざまな作物を規則的に植えた方がより農地を有効に活用できるが、多くの農民にとっては初めての経験
HANDSローカルスタッフが中心となって各村を回り、アグロフォレストリー導入のための指導をおこなってます。
熱心な農民のアグロフォレストリー実践農地を使って会合をおこない、技術をお互いに伝えあう活動をプロジェクトで推進しています。多くの農民はそれぞれ素晴らしい知識や技術を持っているのでそれを活用し、それを交換し合うことで、技術力の向上を図っています。
アマゾンは乾季と雨季がはっきりしていて、乾季はほとんど雨の降らない時期が数カ月続きます。その間の苗への水運びは人力だけでやるのは大変な作業です。そこで拠点となる場所にはポンプや水タンクを支援してきました。