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活動ニュースケニア

視聴覚教材を使った保健ボランティア育成~ケニアより~

先日、HANDSケニア事務所がCOVID-19対策 の活動を行っている旨を簡単にご報告しましたが、その具体的な活動内容についてご紹介したいと思います 。 COVID-19という緊急に現れた問題ではありますが、外務省の日本NGO連携無償資金協力の助成を受け2019年より実施している「ケリチョー郡ECDEセンターを中心としたコミュニティによる幼児の栄養改善事業」のもと、栄養改善による免疫力強化を中心に据えたCOVID-19対応の研修を実施することができました。

HANDSは長年に渡り、地域の保健ボランティアの育成事業を続けてきましたが、感染拡大防止の観点から集会を開催できなくなった今の状況下において、各家庭を一軒一軒訪問し、ヘルスプロモーションを行う保健ボランティアの強みが非常に重要なものになると考え、COVID-19という緊急課題に彼らが対応する手助けとなるような研修を実施しました。保健ボランティアたちは、この国の医療システムの末端、最前線を担う存在として政府により位置付けられながら、HANDS活動地では、給与や福利厚生などのサポートはまだ受けられていません。また、COVID-19への対応としてケニア政府が発表した一般の人々向けの感染防止情報、ポスターには他人との接触を避けることや、手洗い、咳エチケットの励行などしか含まれておらず、HANDSケニア事務所は「ウイルス感染のルートを深く理解していない人々の間に徒な他人との交流の恐怖を抱かせるような内容ではないか」と捉えました。そこで、「個人の免疫力を高めることでウイルスから身を守ろう」という積極的なメッセージを発信しようとその方法を検討したところ、現地保健局からは認められませんでした。その一つとして、私も視覚教材開発のため、栄養改善や休息の重要さを強調する4コマ漫画を描いたのですが、「公的機関の発表内容以外のCOVID-19情報を流してはいけない」という方針に触れるという保健局からの指摘を受け、その視覚教材は使うことができませんでした。

以下は、そんな試行錯誤の末に現在実施しているCOVID-19対策研修について、ケニア事務所の若きアシスタント・スタッフ、ウィリーが執筆した記事を兼松が翻訳(一部意訳)したものです。現地の雰囲気を感じ取っていただけるのではと思います。また、写真からは、研修の 実施状況に加え、参加者同士がトレーニング中もマスク着用やソーシャル・ディスタンスの確保によって感染を防止している様子を見て取っていただけると思います。

(兼松)

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5月、 HANDSケニア事務所では、地域の保健ボランティアの知識と実践的なスキルの習得のための一連の研修を開催し、このCOVID-19の世界的流行下で重要となる、身体や生活習慣、栄養や社会心理的な側面にも配慮した包括的疾病防止アプローチを、150人以上の保健ボランティアたちに伝えました。

この包括的な疾病予防アプローチの重要な構成要素の一つが、バランスのとれた食事です。研修は「なぜ今、バランスのとれた食事が大切なのか」という問いかけから始まりました。

参加者たちは、様々な栄養素が私たちの身体を強くすること、強く健康な身体は感染症に抵抗できることを改めて考えます。私たち一人一人の免疫力は、ソーシャル・ディスタンス、手洗い・うがいといった一連の感染防止策の中の、最後の砦なのです。

保健ボランティアたちは、主要な栄養素とそれらの人間の身体における役割を学び、ビタミンCの免疫強化を助ける力に注目しました。地元で容易に入手できるビタミンC豊富な食品を次々に挙げることができるのは、保健ボランティアたちがコミュニティの一員であるからこその強みでしょう。

トレーニングの一部には、ロールプレイが利用されています。HANDSは、保健ボランティアが訪問した家庭で起こりそうな会話について丁寧に考察し、台本を作り上げました。それに沿って劇のように演じたり、自分の返答を考えたりすることが効果的な訓練になるのです。

まずはHANDSのスタッフの一人が保健ボランティア役を演じ、世帯の代表者役のもう一人のスタッフに働きかける様子を見せます。視覚教材の効果的な使い方などを実際に見て学んでもらうのです。その後でボランティア同士がペアになり、ボランティア役と世帯の代表者役になって、やりとりを練習します。HANDSのスタッフと保健局の指導担当者は会場を見て回り、適宜、助言やサポートを行います。このアクティビティを通じて、保健ボランティアは必要な知識や回答方法を把握することができ、実地に役立つスキルを得られるのです。また、彼らの属するコミュニティにどのように働きかけ、どんな貢献をすることができるのか考えてもらうきっかけにもなりました。

これらのアクティビティを通じて、トレーニングを提供した側も、受けた側も共に、確かな手応えを感じ、今後の保健ボランティアたちの地域での活躍に前向きな期待を抱くことができました。

保健ボランティアたちは、コミュニティの一人一人に栄養と健康についての知識を届ける、地域の善き保健大使なのです。彼らの活動が地域の人々を健康にし、ひいてはそれがケニア全体の発展につながることを願ってやみません。

(Willy Kipyegon)

下記のHANDSフェイスブックにも同じ内容を投稿しています。
https://www.facebook.com/ngohands

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政府の方針により、あまり活用することのできなかった、4コマ漫画を使った視覚教材

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ソーシャル・ディスタンスに配慮した会場セッティング

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感染予防に配慮して、密閉を避けるため屋外にて、

ロールプレイにより、視覚教材の効果的な使い方を研究している様子。

また、マスクを着用した上で、互いの距離・顔の向きにも気をつけています。

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効果的な手洗い方法を練習する様子。

 保健ボランティアは家庭訪問時、家に入る前に手を洗い、その家の人にも一緒に手を洗ってもらうよう促します。

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HANDSスタッフが保健ボランティア役、保健局の指導担当者が世帯の代表者役を演じ、家庭訪問のロールプレイを見本として見せている様子。

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参加者の間を巡回してサポート

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トレーニングの一環として動画を視聴

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