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HANDS代表ブログ「時分の花」

代表ブログ: プライマリ・ヘルスケアの温故知新

世界の先人たちは1978年にプライマリ・ヘルスケア(PHC)というすばらしい理念を創造し、保健医療サービスは医師や看護師という専門職から与えられる一方通行の恩恵的サービスではなく、サービスを受ける側が主体的に参画すべきものだと宣言しました。

プライマリ・ヘルスケアで、最近私が注目しているのは、「自立と自決の精神に則り」という一節の重みです。東日本大震災では、地域の課題は地域が主体となって解決すべきであるという基本的な原則を再確認させられました。

岩手県、宮城県、福島県で状況は大きく異なり、同じ市町村においても甚大な被害を受けた地区とそうでない地区では、復興のプロセスは大きく違っています。災害前にすでに存在していた社会の脆弱性や不公平さに慎重に対処しながら、環境に配慮し、社会の回復力(レジリエンス)を促し、持続可能なコミュニティを再生する試みが求められています。保健医療政策においても、中央政府が決めた施策を地域で実行する一方通行の関係ではなく、コミュニティや地域の人びとが参画し保健医療政策を形成していく双方向のベクトルが重要なのです。

国際協力という業界は、「新しい酒は新しい革袋に盛れ」とばかりに、たえず新しい革袋を生産しつづけることで新陳代謝を図っている面があります。いまの流行ばかりを追うのではなく、「古きをたずねて新しきを知る」ことも大切です。

プライマリ・ヘルスケアは、いまでは旧弊な概念のように扱われることもあります。しかし、人類が発生して以来何千年も健康をもとめ長寿を願ってきたという時間軸を考慮すれば、せっかく20世紀後半に人類がたどり着いたPHCという革袋を修理しながら百年使い続けてもいいのではないかと思っています。

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